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【本書の紹介】
課税所得の計算は税務ソフトを利用するのが一般的だと思われます。税務ソフトを使うと、自動計算によって数字が連動するため、各別表間で整合性が保たれますが、全てが網羅的にリンクしきれているとは限りません。これは、別表4、別表5(1)、別表5(2)の各相互間においても同じことがいえ、これらの別表間で整合性に問題があると、検証差額などのエラーメッセージが表示されます。このとき、力業の数字合わせによってエラー表示を消そうとするのではなく、一度立ち止まって、なぜ? どうして? を追求することが、本当の別表の役割を理解することにつながります。そして、そのためには、各別表相互間の整合性だけではなく、会計上の数字との関連性も理解しておくことが重要といえます。
本書では、別表4、別表5(1)、別表5(2)のそれぞれの役割や別表上の各項目の内容及び関連性について確認し、別表4、別表5(1)、別表5(2)の各別表の数字と決算報告書との間におけるチェックポイントについて理解を深めるとともに、税金計算に関して実務上よくあるケースをいくつか事例として取り上げ、実務にも役立つように、未払法人税を計上する直前の前T/Bをスタートとして、別表を使った税金計算の方法と、これによって算定された未払法人税を計上するまでの流れを確認していきます。
税金計算の方法や流れをつかみたい会計事務所の職員、税金計算のおおまかな仕組みを理解したい会社の経理担当者のほか、これから実務に飛び込む税理士試験の科目合格者向け。
【著者プロフィール】
田中康雄
税理士法人メディア・エス、社員税理士。1973 年滋賀県彦根市生まれ、1997年慶應義塾大学商学部卒業。法人税、消費税を専門とし、上場企業から中小企業までの税務業務を担当。「税経通信」等の税務専門誌にも多数執筆。
【目次】
第1章 別表4・別表5(1)・ 別表 5(2)の全体像
第2章 別表4と別表5(1)と別表5(2)のそれぞれの関係
第3章 決算報告書と別表4・別表5(1)・別表5(2)の関係
第4章 事例を使った別表の作成手順と税金計算
事例1 欠損事業年度が続いているケース
事例2 欠損年度に未払法人税等を少なく計上してしまったケース
事例3 欠損年度に未払法人税等を多く計上してしまったケース
事例4 欠損年度の翌年度に課税所得が生じるケース
事例5 中間納付があった事業年度のケース
事例6 中間納付の一部が還付されるケース
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