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華麗にして重厚。
爛熟期の王朝を舞台に描かれる本格的中華寵愛史劇、第三弾!
賢帝たちが築いた礎の上に、この世の春を謳歌する帝国「凱」
永遠に続くかと思われた繁栄には翳りが見え始めていた。
官界の腐敗、宦官の専横――何より不吉な、邪教の隆盛。
熟しすぎた果実が放つ腐臭のような衰退のにおいに誰もが顔を背ける中、
その身に忌まわしい痣を持つ一人の美女が宗室に迎えられる。
だがそれは、夫となる親王が望まない"仮初めの婚姻"であった――。
都のはずれの小廟で女道士として暮らす孫月娥は、かつて暴漢から救ってくれた整斗王・高秋霆に密かに恋をしていた。女道士として仕事に追われつつ、茶を喫し茶菓を楽しむ。そんな月娥の慎ましい生活はある日一変する。突然くだされた勅命により、月娥は還俗し宗室に嫁ぐことに。しかもその相手は、月娥が焦がれてやまぬ秋霆その人であった。栄華を極める大凱帝国に、王朝転覆をもくろむ邪教の魔の手が迫るなか、胸を轟かせて想い人に嫁ぐ月娥の運命は――?
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