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◆第七句集
末枯れの賑ひにあり雑木山
末枯れが始まると、林はその空を少しずつ広げて、いつの間にかどの樹も残らず裸木になってしまうのです。毎年その経緯を眺めながら、林の根元に日差が行き渡るのを、なぜかほっとしながら眺めています。
(著者)
◆自選十二句
花八手象牙の蕊をこぼしをり
ひとびとに柳絮飛ぶ日の来たりけり
仏法僧月に模様の生まれけり
河骨は今日も遠くに咲いてをり
空蝉の中より虹を眺めたし
牛たちに夏野の乳房四つづつ
草笛を吹いて己を呼びもどす
脚二本顕はにしたる羽抜鶏
蛭が出て坊さんが来てくれにけり
何もなき部屋に夕焼満たしけり
夫が来てしばらく桐の実を仰ぐ
綿の実を握りて種にゆき当たる
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