かの子、愛と情念
佐和子、好奇心と行動力
”大いなる生のエネルギー”にみちた圧巻の一冊
小説よりもドラマティック! 情熱ほとばしるエッセイ集
20代でデビュー、社会や歴史まで幅広く材をとった小説で、昭和を代表するベストセラー作家となった有吉佐和子。少女の頃から異性を惹きつけ、夫・一平と息子・太郎のほか、何人もの男性を愛し、その苦しみを歌と小説に昇華させた岡本かの子。短い生を燃焼させた二人の随筆、ルポ、日記、手紙を収録。 解説・宮内淳子 外村彰
有吉佐和子(ありよし・さわこ)
1931(昭和6)年、和歌山市生まれ。幼少期をインドネシアで過ごす。56年「地唄」が芥川賞候補となり、以後、『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』等、ドラマ化されたり社会現象となるような小説を多く執筆。84年、逝去。
岡本かの子(おかもと・かのこ)
1889(明治22)年、神奈川県の大地主の長女として生まれる。1910年、岡本一平と結婚。11年、太郎出産。夫や愛人らとの関係に懊悩しつつ歌を詠み仏教研究に邁進、晩年には「母子叙情」「老妓抄」など小説を続々と発表。39年、逝去。
目次
光と影 川上弘美
有吉佐和子 Ⅰ 二十代の随筆
花のかげ
イヤリングにかけた青春
私は女流作家
適齢期
有吉佐和子 Ⅱ ルポルタージュ
関連地図
女二人のニューギニア(抄)
遥か太平洋上に 父島
岡本かの子 Ⅰ 一平・私・太郎
親の前で祈?――岡本一平論
岡本一平の逸話
私の日記
梅・肉体・梅
西行の愛読者――国文学一夕話
愚なる(? )母の散文詩
母さんの好きなお嫁
[アンケート集]
岡本かの子 Ⅱ 紀行文など
黙って坐る時
跣足礼讃
島へ遣わしの状
毛皮の難
異国食餌抄
雪の日
私の散歩道
生活の方法を人形に学ぶ
岡本かの子 Ⅲ 「母の手紙」抄
「滞欧中の書簡」より(昭和五年)
「東京から巴里への書簡」より(昭和七年 ――十三年)
解説(有吉佐和子) 宮内淳子
解説(岡本かの子) 外村 彰
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