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子宮は神秘的な器官である。古代エジプトやギリシャでは、「動物の中に住む小さな動 物(体内を動き回る動物)」と考えられていた。その後も、中世から近世にかけて、女性 特有の心身の異常は、ことごとく子宮に原因があるとされた。本書は、中世の魔女狩り、 近世の冷水療法、現代の超音波診断まで、具体的におもしろく論じている。そこに流れて いるのは、なぜ「男性優位・女性劣位」の思想が定着したのか、という問題意識である。 実は、この問題意識に答えるキー概念こそ「子宮」なのだ。
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