ノンコンタクトタイムとは,保育者が子どもから離れて何かしらの作業を行う時間のことである。作業といっても内容は様々で,指導案の作成や子どもの記録の記入,職員会議や研修など幅広い用途が考えられる。「保育者は常に子どもと一緒にいることが善」という従来の慣習とは一線を画すものであり,ニュージーランドではすでに先駆的な取り組みが行われており,日本でも注目が集まりはじめ,今後,保育の質向上と相まって,大きな流れをつくり出す勢いである。
ノンコンタクトタイムが注目される理由は,保育の質向上や保育者の負担軽減(働き方改革)に貢献する可能性が高いためである。しかし,先端的取り組みであり,加えて優良なマネジメントが要求されることから,全国でも導入を果たした園は多くない。本書では,意欲的に取り組む園の中からノンコンタクトタイムの方略や導入後について有益な事例を取り上げ,考察しようという試みである。
(もくじ)
第一章 ノンコンタクトタイムとは何だろう?
第二章 てまりこども園 ノンコンタクトタイム導入に向けての取り組み
第三章 かやのみこども園 ノンコンタクトタイム導入に向けての取り組み
第四章 ノンコンタクトタイム導入の難しさ
第五章 ノンコンタクトタイムの展望
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