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本書は,若くしてマヤ文明に魅せられた医療人類学者・精神科医である著者が,50年の間に約50回メキシコやグアテマラを訪れ,マヤ人の文化や社会,呪医による伝統医療や儀式をつぶさに観察し体験した記録をまとめたものである。
伝説的シャーマンであるマリア・サビナの教え,伝統的な呪医による病いやPTSDの治療,子どもたちの幻覚キノコの集会--そこには,文化や風土に根差したケアの知恵が息づいていた。さらには内戦被害者の支援,数々の古代マヤ遺跡の探索,宗教の起源をもとめる調査と,現地のアミーゴを巻き込んだ著者のさまざまな活動が生き生きと語られる。
マヤの地における呪医とキノコとトラウマケアをめぐるフィールドワークの集大成,著者渾身の一書。
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