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【本書の特長】
●賢治の原稿を全て調査した最新研究
全集(『新校本宮沢賢治全集』筑摩書房)の編集委員を務めた宮沢賢治研究の第一人者が、全集の編纂過程で賢治の草稿・原稿を全て調査・閲覧。その知見・成果をまとめた最新の研究書。
●何度も書き直された作品の変遷をたどる
よく知られるように、宮沢賢治は一つの作品を何度も書き直している。そのため、数多くの下書稿が残っており、一つの作品に多数のバリエーションがある。本書ではそれらを丹念に調査・検討して、宮沢賢治作品がどのように変転したのかをあきらかにした。
●完成されなかった作品から読み解く心の動き
『春と修羅』は一旦活字に定着してからも、賢治が生前に手入れ(書き込み)をしている。また『春と修羅』以降に書かれた「心象スケッチ」は出版という形で「完成」していない。こうして膨らんでいった「心象スケッチ」に対して、本書では残された草稿を手がかりに、賢治の「心象スケッチ」に込めた心の動きを論じた。
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