物語と治療としての精神分析

物語と治療としての精神分析

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出版社
金剛出版
著者名
アントニーノ・フェロ , 吾妻壮 , 小林陵 , 吉沢伸一
価格
4,400円(本体4,000円+税)
発行年月
2023年10月
判型
A5
ISBN
9784772419970

著者のアントニーノ・フェロは,クライン派精神分析の訓練を受けた後,ビオンの革新的なアイディアと南米のバランジェ夫妻のフィールド理論に強く影響を受け,さらに物語論を参照し独自の観点から「ビオニアン・フィールド理論」を構築したことで知られる。

本書では,治療関係を捉える「転移?逆転移」という従来の枠組みを更新し,「フィールドの機能」という新しい視座を提唱している。患者と分析家双方によって織り成されるフィールドにおいて,二人の心の交わりがナラティヴとしていかに表現されるのか,そして,それをどう理解し共同の語り直しが展開していくのかが多彩なケース・ヴィネットとともに示される。

文学作品や映画から物語を読み解く臨床的示唆を得ながら,生じうるナラティヴのマトリックスとしてのフィールドを精神分析的に探究する魅力的な論考。

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