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日本を含むアジアからヨーロッパにかけての「君主号」に関する11本の論考を収録。
Ⅰ部「東アジアの君主号」では、中国の皇帝号を中心に、草原社会・東南アジア・日本などユーラシア東部の諸地域の君主号について、Ⅱ部「南アジア・中央アジア・西アジアの君主号」では、イスラームと関わるユーラシア中央部の諸地域の君主号について、Ⅲ部「ヨーロッパの君主号」では、ローマ帝国とその後のユーラシア西部の諸地域の君主号について考察する。
本書では、これらの考察・分析を通じて、君主号の重層性や多義性を検証しつつ、多元的で複合的な歴史世界の展開を明らかにする。
2022年史学会大会シンポジウムをもとに編集。
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目次:
はじめに 佐川英治
Ⅰ部 東アジアの君主号
1章 皇帝が「天子」を称するとき――中華の多元化と東部ユーラシア 佐川英治
2章 ハン・ハーン・皇帝──中央ユーラシアと東アジアのなかの大清君主号 杉山清彦
3章 清代シプソンパンナー王国における中国・ビルマ両属関係とその終焉 武内房司
4章 天皇号の成立と唐風化 大津 透
Ⅱ部 南アジア・中央アジア・西アジアの君主号
5章 スラトラーナ攷――神の鎧か西夷の号か 小倉智史
6章 スルターンをこえて――セルジューク朝時代の君主号 大塚 修
7章 称号はいかに生まれ、伝播するのか――バハードゥル=ハーンをめぐって 近藤信彰
Ⅲ部 ヨーロッパの君主号
8章 アウグストゥスのゆくえ――ローマ帝国統治の模索 田中 創
9章 バシレウスからスルタンへ?――ギリシア正教徒とオスマン君主号 藤波伸嘉
10章 複合君主号「皇帝にして国王」と主権の分有――ハプスブルク・ハンガリーの選挙王政と世襲王政 中澤達哉
11章 君主号とブリテン革命――護国卿、あるいはオリヴァ王? 後藤はる美
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