動物哲学物語 確かなリスの不確かさ

動物哲学物語 確かなリスの不確かさ

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出版社
集英社インターナショナル
著者名
ドリアン助川
価格
2,000円(本体1,818円+税)
発行年月
2023年10月
判型
四六判
ISBN
9784797674378

動物の生態に哲学のひとさじ。
映画化された世界的ベストセラー『あん』のドリアン助川、構想50年の渾身作!
動物の叫びが心を揺さぶり、涙が止まらない21の物語。
哲学の入門書よりやさしく、感動的なストーリー。

どんぐりの落下と発芽から「ここに在る」ことを問うリスの青年。
衰弱した弟との「間柄」から、ニワトリを襲うキツネのお姉さん。
洞窟から光の世界へ飛び出し、「存在の本質」を探すコウモリの男子。
土を掘ってミミズを食べる毎日で、「限界状況」に陥ったモグラのおじさん。
日本や南米の生き物が見た「世界」とは?
ベストセラー『あん』の作家が描いたのは、動物の生態に哲学のひとさじを加えた物語21篇。
その中で動物のつぶやき、ため息、嘆き、叫びに出遭ったとき、私たち人間の心は揺れ動き、涙があふれ、明日を「生きる」意味や理由が見えてくる!

●私たちの心に突き刺さる動物たちのつぶやき
サル「ボスになんかなるものじゃない。なんでこんなに苦しいんだ」
アリクイ「心は進化しないのですか?」
ナマケモノ「彼女と僕は同じ世界を見ているのだろうか」
ジャガー「私たちを苦しめるのは、思い出だよ」
バク「ママ、なんで僕のここはこんなに大きくなるの?」
ペンギン「天よ、いったいどうして、僕らにこんな苦しみを与えるのですか?」

●巻頭スペシャル口絵
多和田葉子の小説の装画・挿画で知られる溝上幾久子による、動物たちの銅版画作品をカラー掲載。

【目次】
第1話 クマ少年と眼差し
第2話 キツネのお姉さん
第3話 確かなリスの不確かさ
第4話 ボスも木から落ちる
第5話 一本角の選択
第6話 コウモリの倒置君
第7話 クジラのお母さん
第8話 モグラの限界状況
第9話 ウリ坊の恥
第10話 絶滅危惧種
第11話 スローな微笑み
第12話 最後の思い出
第13話 バクの茫漠たる夢
第14話 転がる小さな禅僧
第15話 ペロリン君の進化
第16話 おじさんにできること
第17話 ピクーニャとコンドル
第18話 イグアナ会議
第19話 ゾウガメの時間
第20話 飛べない理由
第21話 対話する鳥(あとがきに代えて)

【著者略歴】
ドリアン助川(どりあん・すけがわ)
作家、歌手。明治学院大学国際学部教授。1962年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科を卒業後、1990年にバンド「叫ぶ詩人の会」を結成。解散後、執筆活動を開始。2013年出版の小説『あん』(ポプラ社)は映画化に加え、22言語に翻訳され、フランスの「DOMITYS文学賞」「読者による文庫本大賞」の二冠に。『線量計と奥の細道』(集英社、日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『新宿の猫』(ポプラ社)、『水辺のブッダ』(小学館)など著書多数。

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