出版社よりお取り寄せ(通常3日~20日で出荷)
※20日以内での商品確保が難しい場合、キャンセルさせて頂きます
◆第一句集
豆炒つて食べるも自由鬼の春
川森基次さんはまさしく「意志の人」と思われてならない。いま、私たちの俳誌「遊牧」の主要句会の幹事役を担っているが、その仕事ぶりの緻密さはともかく、作品に於いても首尾一貫して映像を重ねてゆく。掲句は掉尾の一句だが、「豆炒つて食べるも自由」はそのことを如実に表していると思われる。これからの展開を鶴首したい作家の一人ではある。
帯・塩野谷 仁
序・鳥居真里子
◆自選十二句
春の雨有精卵を祈りけり
命脈は波打ち際の桜貝
ヤポネシア密約の梅雨前線
溢るるや鮎とか愛とか身をよぢる
少年蟹忘れがたく泥の河
ふりかへる秋桜も無く鴎の死 ※正字=鴎
秋は落日正気わづかに楕円
文楽めそめそと太夫炬燵欲し
無花果は隠喩さみしいマルコ伝
皮薄き男の矜持蜜柑剥く ※正字=剥
何を聞かれても梟の銃眼
夢うつつ身は逆走の雪しまき
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。