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【本書の特徴】
本書は、あえて薄く広くなることを厭わずに、ROSを用いたロボットに関する事柄の全貌を描き出すことを目的としている。ROS自体だけでなく、ハードウェアやロボットを用いたビジネス企画についても触れ、全体が一つの技術物語になるようにまとめてあります。これによって、大学講義、企業研修等で、今後の活動の基礎となる全体像を提供します。
さらに、以下の3つの観点から視点をまとめ、ロボット技術に関して今後取り組むべき目標を提示しています。
・ ロボットに基づくAI研究
・ ロボットを支えるフォグコンピューティングを含むシステムアーキテクチャ
・ ロボット技術動向に基づくビジネス戦略
【構成】
1章では、本書の構成の理解と、例を実行するために必要なソフトウェアのインストールを行って、2章以降の内容の準備とします。
2 章では,試作目的を中心にロボットの具体像を紹介します。
3 章では,要素ハードウェアとして,センサ,アクチュエータのほかに,ロボット実現に用いるエッジ用 GPU,FPGA,RISC―Vについても触れます。
4 章では,自律移動を実現するナビゲーション機構を見ます。このための機構として,ROS2を例にとり,SLAMについて触れます。また,自律移動機能の一般的な原理について,数式によらない入門的な解説を試みます。
5 章では,アーム機構の制御に関してROS2を例にとり,アームを動かす計画を作成するモーションプランニング技術について触れます。また,その一般的な原理について,数式によらない入門的な解説を試みます。
6 章では,アームを持った自律移動ロボットの具体的なアプリケーションの例として,倉庫への適用を思考実験として検討します。これを通じ,ナビゲーション機構とアーム機構を組み合わせて,意味のある仕事を実行するための方法について,タスクプランニングを主体になるべく具体的に解説します。
7 章では,機械学習に関して,深層学習を用いた画像処理と強化学習の実現について触れます。
8 章では,ロボットをクラウドから制御するためのアーキテクチャ関連技術として,コンテナとそのオーケストレーション,フォグコンピューティングなどに触れます。
9 章では,特に物流を例にとり,技術とビジネスの関係,および動向予測を試みます。また,これに対応してエンジニアのキャリアについても考えます。学習の動機となるので,ここから読み始められても結構です。
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