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「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」
原発事故の最前線で陣頭指揮を執った福島県浪江町の「闘う町長」は、死の直前、ある「秘密」を新聞記者に託した――。
娘を探し続ける父親、馬に青春をかける高校生、名門野球部を未来につなぐために立ち上がったOB、避難指示解除後たった一人で新聞配達を続ける青年、そして帰還困難区域で厳しい判断を迫られる町長たち……。
原発被災地の最前線で生き抜く人々と、住民が帰れない「白い土地」に通い続けたルポライターの物語。
●目次
序章 白い土地
第一章 夕凪の海
第二章 馬術部の青春
第三章 「アトム打線」と呼ばれて
第四章 鈴木新聞舗の冬
第五章 ある町長の死 1
第六章 ある町長の死 2
第七章 ある町長の死 3
第八章 満州移民の村
第九章 フレコンバッグと風評被害
第一〇章 新しい町
第一一章 聖火ランナー
終章 一〇〇〇年先の未来
解説 渡辺一枝
●著者プロフィール
三浦英之(みうら・ひでゆき)
1974年、神奈川県生まれ。朝日新聞記者、ルポライター。『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』で第13回開高健ノンフィクション賞、『牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って』で第25回小学館ノンフィクション大賞、『南三陸日記』で第25回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞、『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(布施祐仁氏との共著)で第18回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、『太陽の子 ―日本がアフリカに置き去りにした秘密―』で第22回新潮ドキュメント賞を受賞。福島県南相馬市在住。
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