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いびきをする人は非常に多くいますが、この中に、呼吸が止まる、「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)」の人も多く混じっています。睡眠時無呼吸があると、睡眠が分断され、数百回に及ぶ覚醒が生じて、寝ても寝ても疲れる、昼間眠くて仕方ない、集中力がない、などの症状が生じます。SASには、こうした、不眠と眠気という側面があり、これに対してしっかり治療を行う必要がある一方、繰り返し生じる低酸素状態、覚醒時に起こる交感神経の活性化などを通じて心臓や血管系に悪影響があることがわかってきました。しかしながら、数多くの研究の結果、全ての睡眠時無呼吸症候群が、身体、特に循環器疾患に悪さをするわけではないこともわかってきました。本書は、夜中に息が止まっている方々に、SASが眠気以外に体に与える影響を正しく知っていただき、正しく恐れ、正しい治療にたどり着いていただきたいという思いで書いたものです(著者より)。
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