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猩猩に攫われ、額に妖印を刻まれた菜々緒。
「猿臭い」と里中から蔑まれ、本家の跡取りとの結婚は破談。
死んだように日々を過ごす菜々緒は、皇國の鬼神と恐れられる紅椿夜行に窮地を救われる。
夜行は菜々緒の高い霊力を見初めると、その場で妻にすると宣言した。
里を出る決意をした菜々緒だが、夜行には代々受け継がれた忌まわしい秘密が――。
傷だらけの二人の恋物語が始まる。
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