越境の在日朝鮮人作家 尹紫遠の日記が伝えること

鹿ヶ谷叢書

越境の在日朝鮮人作家 尹紫遠の日記が伝えること

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出版社
琥珀書房
著者名
尹紫遠 , 宋恵媛
価格
3,850円(本体3,500円+税)
発行年月
2022年12月
判型
A5
ISBN
9784910723280

金素雲訳編『朝鮮詩集』(岩波文庫)の解説者として世に知られる、朝鮮人作家、尹紫遠(ユンジャウォン、1911-1964)。1942年、朝鮮人初の短歌集を刊行した人物でありながら、戦後の歩みはこれまで注目されたこともなく、その存在は今ではほとんど忘れ去られている。

日本出身の妻と暮らした尹紫遠の戦後の日記には、「密航」・親族離散・朝鮮人差別・生活苦・文化交流、そして戦後日本で在日朝鮮人が「書く」営みの困難さを伝える断片的記述に満ちていた。様々な在日朝鮮の人たちの声を拾ってきた研究者の解読とともに、日記は豊かに「在日」の経験を現代に語りだす。

世紀をこえるグローバル移動の物語 西川祐子

在日朝鮮人文学史の〝失われた環〟 平田由美

体験と虚構の中に探る戦後史の共有の(不)可能性 日比嘉高

日記がつむぎだす「もう一つの戦後史」 板垣竜太



尹紫遠日記を読む  解説 宋恵媛

序. 宛先不明の手紙

一.在日朝鮮人と日記

二.一九四六年、戦後作家の誕生

三.蔚山での幼年時代、東京での孤独な青春

四.桃の花、あいりすの花―内なる朝鮮を詠む

五.東京はけふ雨が降ってゐる―戦後日本で朝鮮人が書くということ

六.文学者たちとの交流録

七.在日朝鮮人文学史の一隅で

八.謎解き

九.とし子



父と母の思い出 尹泰玄

尹紫遠日記(1946.9-1964.8) 尹紫遠

『月陰山』巻末記 尹徳祚

あとがき

尹紫遠作品一覧

尹紫遠が鑑賞した映画一覧

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