遠藤周作とキリシタン

遠藤周作とキリシタン

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出版社
九州大学出版会
著者名
下野孝文
価格
6,380円(本体5,800円+税)
発行年月
2023年11月
判型
A5
ISBN
9784798503615

長崎を舞台とした「最後の殉教者」『沈黙』『女の一生』といった小説を中心に、作家が創作過程で参照した資料・史料を特定し、緻密に照合することで、作品への摂取状況を実証的に明らかにする。その反映は小説の骨格から細部の表現にいたるまで、様々な次元に及んでいた。さらに個々の作品分析を通して、遠藤文学のテーマが日本人としてのキリスト教受容にあったこと、背景にはトマス・アクィナスへの躊躇とアウグスティヌスへの信頼があったことを検証する。それはまた、許す神、母の宗教という本質を託した〈母なるもの〉の形成過程の探究でもあった。

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