無限遠点

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出版社
彩流社
著者名
野上勝彦
価格
4,950円(本体4,500円+税)
発行年月
2023年9月
判型
四六判
ISBN
9784779129155

「歴史」はポリフォニックな言葉の存在感である。
「言葉だけが自我を純粋に言い表すことができる」(G・W・F・ヘーゲル)

1845年9月29日、鄭琉崑17歳はコケンタラ国賢者の奉仕者として川舟で上京途中、戦争遺児の尋樽緋蘭と邂逅。緋蘭は母の死後、父戦死の経緯の探求が目的だった。上京後、首都に滞在中、琉崑と再会。英東インド会社所長夫妻ら英人とも友人となった。図書館などでは亡父の関係書類はすべて閲覧拒否された。カフェでは新聞記者ジンジャロから記者業を教わる。情報省の諜報員音樋との会見も設定してくれ、音樋は父の元部下と判明、生前の父がビルマでは好感されたと知らされる。琉崑は午前中チーロロ賢者に仕えながら、午後、同僚の奉仕者たちと交流。西の賢者の奉仕者セキジュが西洋を称揚し、国家転覆を狙う反体制の活動を吹聴。琉崑は緋蘭から西洋思想を習い、反論に転じた。激論が一段落すると図書館で民俗的調査をしたり、民話の収集活動に移る。偶然、波止場で見かけた下働きの女児サーリと再会、貧民の暮らしに心を痛める。緋蘭はジンジャロを通じて、ギービン工場地帯で、工員たちがオルグの指導で権利に目覚めたことを知る。……暴動の最中、緋蘭は音樋から撲殺された老工員が琉崑の祖父だと知らされた。英人殺害事件の犯人は警察の協力者ア・ドンとわかった。同郷の琉崑を虐めていた少年だった。琉崑の祖父殺害の共犯ともわかった。主犯は公安職員で、川舟の船頭として最初から緋蘭や琉崑らを監視していた男と判明。この情報は琉崑には伏せておいた。互助会出納長の強盗事件もア・ドンの仕業だった。琉崑は帰郷し、友人と新たな暮らしを企図。首都で身を立てる計画だった。……アジアを舞台にした「ザ・グレート・ゲーム」。波瀾にとんだ歴史的「哲学小説」の誕生!

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