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患者が求めているのは単なる「治療」ではない。
「不安の解消」である。
「医療機関を「不安解消業」と再定義すると、「治療業」と考えていたときには見えなかった新たな視点が生まれてくるはずである。不安を解消する手段は「治療」だけでない。患者とのコミュニケーション、快適な空間づくり、異業種との連携など、多様な方向性が考えられる。ここに医療機関のイノベーションのヒントがあるはずだ。(本書より)
〇超長寿社会の到来によって、医療機関が果たす役割は高まっている。地域において医療機関はコミュニティの核であり、その優越は地域の魅力も左右する。一方、少子高齢化・人口減少で医療機関の競争は激化、その過半数は赤字に陥っている。休廃業や再編統合の必要性を指摘されているところも少なくない。これからの医療機関が生き残っていくには、マーケティングの発想が不可欠である。
〇本書は、全国の生活者・患者・医療者を対象にした独自調査とヒアリングをもとに、患者や生活者は医療機関に何を求めているのか、どこに不満を抱いているのか、また、医師や看護師などの医療者側は自らが提供する医療サービスをどうみているのかを探り、医療機関におけるマーケティング的課題と打開の方向性を探るもの。
〇調査を通して見えてきたのは、「病」を起点に考える医療機関と、「自分の生活」を起点に考える患者・生活者との間の、決定的な認識の違いだ。本書では、生活者・患者が求める医療機関の「理想の姿」と「現状」との間にあるギャップを明らかにし、どうすればそのギャップを埋めることができるのかを考察する。
〇生活者や患者が求めている価値をもとに再定義すれば、医療機関は単なる「治療業」ではなく、「不安解消業」となる。すなわち、患者に選ばれるのは、「なおす」だけの医療機関ではなく、身体と心を「いやす」医療機関である。そう考えれば、医療機関が社会にもたらす価値は、無限大になろう。
〇著者はこの十数年、マーケティングを通して“地域の元気”に貢献することを研究の軸と考え、中小企業、ブランディング、農業、観光などのマーケティング調査を重ねてきた。並行して医療分野の調査を続けてきており、本書はその成果をまとめる。
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