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わたしにとって一番大事なのは、母に怒られないようにすること。
だけど、勉強や家の手伝いを、どれだけがんばっても、ほめてなんてもらえない。
どうしたら、お母さんはわたしを愛してくれるんだろう?
常に母の顔色をうかがい、苦しい毎日を送っていた中3の莉子は、
塾の帰り、長い黒髪の美しい少女・澪に出会う。
「あたりまえを強要されるのっておかしくない?」
学校に行かず、自由に生きる澪に莉子はひかれていく。
塾が終わると、駅前の「パレット広場」で澪と落ち合い、
夜9時半までのわずかな時間を一緒に過ごすようになった。
この気持ちに名前なんてつけられない。でも今は、澪といっしょにいたい。
かけがえのない存在となっても、莉子は澪に母との葛藤を言わずにいた。
ところがある日……。
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