浙江の茶文化を学際的に探る

東アジア海域叢書

浙江の茶文化を学際的に探る

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出版社
汲古書院
著者名
高橋忠彦
価格
9,900円(本体9,000円+税)
発行年月
2023年9月
判型
A5変
ISBN
9784762929489

第一部「浙江茶文化の形成」は、浙江茶文化の全体像を捉えようとしたもので、四篇の論考からな
る。高橋の「『茶経』を中心とした浙江茶文化の研究」は、文献を中心にして、漢より明に到る中国
茶文化を概観し、その中で浙江の茶文化が重要な位置を担っていたことを明らかにしたものである。
山口聰氏の「日本緑茶遺伝資源の渡来とその経路」は、植物学の専門家である筆者が、東アジア各
 地に渡る茶樹の現地調査に基づいて考察したものである。水上和則氏の「陶瓷史よりみた浙江の茶文
化――『茶経』の??の条″に記される??″と?甌″」は、浙江省の陶磁史を、青磁の生産で知ら
れる越窯を中心に論述し、更に『茶経』に見える茶碗つまり「?」と「甌」が、具体的にどのような
器物として理解できるかを論じている。関剣平氏の「飲食生活における茶――唐宋の浙江を中心とし
て――」は、喫茶文化を、飲食文化という、より広い視野から、通時的に、また共時的に捉えようと
したものである。
  次に第二部「浙江茶文化の諸相」として、四篇の論考を収めた。舩阪富美子氏の「陸游『斎居紀事』
――文人生活の手引書に見る硯屏と喫茶法――」は、陸游の名を冠した『斎居紀事』に基づき、その
詳細な読解を通じて、文人生活の具体相を論じたものである。祁?氏の「浙江の乳茶文化」は、茶文
化における乳製品の位置付けに関し、通時的な論考を行ったものである。岩間眞知子氏の「本草から
見た浙江茶文化と日本」は、本草学と茶文化の関わりを通時的に論述している。前半の中心になるの
は陶弘景の『神農本草経集注』に於ける茶文化の記述であり、従来見過ごされてきた諸問題を論じて
いる。松本康隆氏の「茶文化と空間――東アジアの伝統建築再考」は、中国の茶文化と建築文化が、
日本に与えた影響を論じたものである。
  第三部は、浙江茶文化を考える上で重要な古典として、『茶経』の訳注を、資料として掲載したも
のである。

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