十大事故から読み解く 山岳遭難の傷痕

ヤマケイ文庫

十大事故から読み解く 山岳遭難の傷痕

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出版社
山と渓谷社
著者名
羽根田治
価格
1,210円(本体1,100円+税)
発行年月
2023年10月
判型
文庫
ISBN
9784635049795

山岳遭難史に内包された「影」の部分に光を当てる。
木曽駒の学校集団登山や愛知大学山岳部の冬山合宿、西穂独標の高校生落雷事故、立山の中高年初心者事故、そしてトムラウシ山のツアー登山の遭難など、戦前から現代まで10件の重大事故を検証。
時代を反映した日本の山岳遭難事故を時系列で振り返る、貴重な記録の集大成。

近代登山の黎明期から、遭難事故は、登山が本来内包しているであろう危機管理の点からも、避けがたいものとして存在してきた。
なかでも多数の死者を出した大量遭難や、その時代背景を反映して話題となった歴史的な遭難事故も数多くある。
すでに遠い過去のものとなりつつある遭難事故もあるが、過去の事故を丹念に発掘し、再度、検証することも重要だろう。

本書は、そうした戦前から最近の事故までを概観した読みもので、次の10章で構成される。
1章1913年の「聖職の碑」木曽駒ヶ岳集団登山事故、2章1930年の東京帝大の剱沢小屋雪崩事故、3章1954年の富士山吉田大沢の大量雪崩事故、4章1955年のナイロンザイル切断事故、5章1960年の谷川岳一ノ倉沢宙吊り事故、6章1963年の薬師岳愛知大学大量遭難事故、7章1967年の西穂高岳落雷遭難事故、8章1989年の立山での中高年大量遭難事故、9章1994年の吾妻連峰スキー遭難事故、10章2009年のトムラウシ山ガイド登山遭難事故。
時系列で上の10件の遭難事故を振り返るが、学生の大量遭難や落雷事故、中高年初心者の事故やガイド登山の事故など、時代を反映したもを特に取り上げた。
日本の山岳遭難の歴史を振り返ったものとして貴重な記録である。

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