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文化研究と市民運動を関わらせながら実践した鶴見俊輔。音楽シーンであると同時に市民運動でもあったフォークソング運動。国際的イベントとしてその後の日本を方向づけた大阪万博。戦後日本の表現文化と社会状況との交差のダイナミズムを捉える試み。戦後日本の表現文化の諸相から、表現文化を研究するための方法論まで網羅する。
はじめに
第1章 「大衆の時代」の表現と市民運動――鶴見俊輔と文化
1 鶴見俊輔と大衆の文化
2 集団と場所におけるコミュニケーション、ネットワーク
3 「大衆の時代」における「ひとびと」
4 「市民」と市民運動
5 鶴見俊輔と「大衆の時代」
6 大衆をめぐる政治と文化
第2章 限界芸術論からの表現文化
1 大衆文化と限界芸術
2 限界芸術論、コミュニケーション史、プラグマティズム、大衆の文化
3 『限界芸術論』
4 限界芸術論の展開
第3章 フォークソングの運動
1 フォークソングと社会との関わり
2 文化のローカル化と表現
3 文化、「ひとびと」、「うた」
第4章 戦後日本の表現文化とキー・パーソン――片桐ユズルとフォークソング運動
1 片桐ユズルと表現文化、市民運動
2 運動としての「関西フォーク」
3 フォークソング運動の展開
4 片桐ユズルとフォークソング
5 『かわら版』『うたうたうた フォーク・リポート』とフォークソング運動
第5章 活動のなかの表現文化
1 片桐ユズルによる鶴見とマクルーハンの応用
2 マクルーハンとメディア論
3 1960年代日本の音楽文化の事例とマクルーハン
4 中川五郎、表現文化との交差
5 フォークソング運動とフォーク・ゲリラ、その周辺
6 大衆文化の理解のために
コラム 地域の文化実践とフォークソング運動
――東谷護編著『復刻 資料「中津川労音」1960年代における地域の文化実践の足跡を辿る』への書評
第6章 表現文化の展開――大阪万博、音楽文化と時代状況
1 日本の現代音楽とミュージック・コンクレート、電子音楽、大阪万博における音楽
2 鉄鋼館とスペース・シアター
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