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70系戦災復旧客車とは、太平洋戦争中に空襲などで被災した車両を応急的に復旧させたものである。戦災で数千両にも及ぶ膨大な車両を失った国鉄(当時は運輸省鉄道総局)では、戦後の輸送量増大からくる輸送力の逼迫にも関わらず、資材不足や生産力不足などから、失った車両を新製車両だけで補うのは到底不可能であった。
そこで被災車両のうち台車や台枠、車体など再利用可能なものを流用したうえで応急的な復旧を行ういわゆる「戦災復旧車」が、1950(昭和25)年までの間におよそ400両が製造された。
しかし世情が安定し新製車両が行き渡ってくると、これら簡易的な応急復旧の車両は接客設備が著しく劣ることから、わずか数年で旅客車から荷物車などに改造された。しかしそれも1960年代までには大半が廃車され、救援車など事業用に改造されたものが一部国鉄末期の1980年代後半まで残存した。
本書では時勢ゆえに記録が極端に少ない戦災復旧客車について、3巻にわたりその外観のバリエーションを中心に、写真や外観図を使って解説する。
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