少子化に代表される社会変動を背景として改革が繰り返される高校教育。学校や学科の再編・新設など、さまざまな制度的枠組みを立ち上げることで生徒の進路や生活を囲い込み直そうとする試みがあちこちで出現しているが、その規定力もまたゆらいでいる。だとすれば、今必要なのは、こうした枠組みの乱立という現象自体も視野に入れながら、高校教育の在り方を捉え直す視座である。本書は、さまざまな教育的意図を持った多様な枠組みを「教育的カテゴリー」という一つの概念であえて捉え、それらを同じ土俵に載せる。このとき、教師や生徒は「教育的カテゴリー」とどのような関係を取り結ぶのか。一見して水準の異なる「教育的カテゴリー」間にはいかなる関係が現れるのだろうか。本書ではこうした記述を通じ、ゆらぐ高校教育を捉えるモデルを探究する。
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