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◆第三句集
たましひのはばたき聴かん秋の空
句稿を整理しつつこの十年余りを振り返ると、多くの方々の力を借りて句作を続けることができたことを感じる。
(あとがき)
◆自選十句
しろがねの滝落つ春の雪のなか
たましひのはばたき聴かん秋の空
太陽と雲すれちがふ植田かな
耳澄ますときは目を閉ぢ秋の声
曙光まだ大地を染めず初鴉
夏つばめ水平線へ空傾ぎ
漆黒の犬に甲斐の名雪催
茉莉花の燦々と雨弾くなり
冬凪の埠頭働く音に満ち
露草や流星群の一夜明け
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