特集:関東大震災
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特集・関東大震災
“ 古井戸に投げ捨てられた宗一の小さな首よあわれな首よ
大正十四年、政府は治安維持法を制定。国体変革、私有財産制の否定の運動に呵責ない弾圧を加えた。
関東大震災は、人々の意識にさまざまの変容をもたらした。
デモクラシーの嵐吹きまくる中、薩長以来の軍閥と非難され、無用の長物とみなされていた軍隊が、国民に一目置かれる機会を得たのである。関東大震災からわずかに三年八ヶ月、山東出兵はなされ、私達の父、母、祖父、祖母たちは戦争の時代を迎えるのである。
本年九月一日、私たちは関東大震災発生百年を迎える。
「大正十二年九月一日」福島泰樹より”
歌人・福島泰樹主宰の「月光の会」が発行する短歌雑誌。今号の特集は、発生から今年で100年を迎える【関東大震災】。大正十二(一九二三)年九月一日午前十一時五十八分四十四秒、相模トラフ沿いの断層を震源とする大地震(M7.9)が発生。被害は、関東を中心とする一府六県に及び死者行方不明者十四万人、全壊焼失家屋は七十万戸、数百万の罹災者を出した。「流言蛮語」はなぜ起きたのか? 無辜の人々はなぜ虐殺されたのか? あれから100年を経た日本を、会員による短歌・論考で見つめる。
そのほか、重信房子による短歌連載「自由への星」第6回を収録。
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