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武者小路実篤・志賀直哉・長与善郎などの『白樺』派とは、いったいどのような人たちだったのか?
武者小路実篤・志賀直哉ら十数名が創刊し、足かけ14年にわたって刊行された文芸同人雑誌『白樺』は、大正期に多くの共感を呼び、広範囲に影響を及ぼした。『白樺』派は、文学史や文化史において大きな存在でありながら、その核心や全体像はいまだ解明されていない。本書は、多彩な個性を持つ彼らがなぜ強く結束できたのか、なぜ特に西洋美術に傾倒したのか、謎に包まれたままの『白樺』派の全容を明らかにする。
発信の場としての同人雑誌が討論の場としての集会と共存していることを明らかにし、西洋の文学や美術とのかかわりや日本の美術界(洋画界)の発展過程を検証し、大正期の社会変遷をふまえて、さまざまな繋がりの中で動く『白樺』派の実態を緻密に描き出す。
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