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地名に込められた水害の記憶。その地名の由来を知ることで、命を守る。
関東大震災から100年。防災への願いを込めて刊行。
とても重要な意味が込められた地名でも、その意味が時代とともに忘れられていく要因は大きく分けて3つあります。
・環境の変化(「溜池」は今は池ではない)
・表記の変化(圷<あくつ>→阿久津)
・漢字に惑わされること(浮気<フケ>は湿地帯を意味する「フケ」に漢字をあてただけ)
本書では水害にちなむ全国の地名を、著者自ら訪ね歩き、それにまつわるエピソードを交えながら、その由来を探ります。
水と闘いながらも、水と共生してきた人々の姿を追うことで、防災意識を高め、今後、災害が起こった時に被害を最小限に抑えることができるはず……。
そのような信念をもとに、後世に伝えなければならない地名の由来の話を一冊にまとめました。
本書は毎日新聞デジタル「ソーシャルアクションラボ」の連載「地名と水害の深~い関係」の書籍化です。
<著者略歴>
谷川彰英(たにかわ あきひで)
地名作家。筑波大学名誉教授(元副学長)。 1945年、長野県松本市生まれ。千葉大学助教授を経て筑波大学教授。柳田国男研究で博士(教育学)の学位を取得。筑波大学退職後は地名作家として全国各地を歩き、多数の地名本を出版。2019年、難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されるも執筆を継続。主な著書に『京都 地名の由来を歩く』(ベスト新書、2002年)に始まる「地名の由来を歩く」シリーズ(全7冊)などがある。
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