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研究者という立場で園生活に参加したいと願った筆者の動機から始まった保育観察は数年間にわたるものとなった。子どもや保育者と自然に生じるかかわりはしながら,自由な観察から書き起こした記録は膨大なものとなり,保育後はメモをもとに観察記録を書き,それに保育者の聴き取りを重ねていくことが繰り返されると,そこから「おや?」と思う研究テーマがいくつも生まれていった。
本書は,繰り返された「事例観察」「保育者の語り」「著者の考察」という流れから見えてきたことの中から,4つのテーマについて取り上げている。
①この幼稚園がどのような子どもの成長を目指しているのか
②他者を生活世界に迎えた子どもたちが,少しずつ著者に心を差し向けるようになっていく関係の変化
③保育者の語った省察から,悩ましさ,忙しさとどう向き合い,そのことをどのようにとらえているのか
④子どもの育ちが,何気ない日常生活の中でいかに積み上がっていくのか
保育は子どもの遊びと保育者の援助であることは言うまでもないことであるが,その内実がいかに複雑で濃密であるか,保育者の省察と日常のかかわりがいかに細やかなホスピタリティに満ちて織り合わさっているかが,密着したアキ先生の保育の様子から伝わってくる。
(主要目次)
Ⅰ 子どもの園生活
[1] 朝のあそび出
[2] 先生が頼り
[3] 何かに,誰かになろうとするあそび
[4] 夢中になってあそぶ
[5] 一日の終わり
Ⅱ 園生活の日常と非日常
[1] たまに来る研究者を迎える
[2] 隣のクラスとの行き来
Ⅲ 保育者の省察
[1] 悩ましさと向き合う
[2] 忙しさと向き合う
Ⅳ 友だちに心を寄せる
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