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言語の本質的隠喩性、創造的世界開示性という言語の根源的問題を提起した『言語隠喩論』(2021年)の言語理論をベースに、そのさらなる理論展開を示すとともに、近現代詩という豊穣な言語世界を広く深く渉猟し、詩人たちとその言語生産の実相を新たな視点から解読する。これまでの詩人論、作品解釈の次元を超えた詩的言語の可能性を、言語そのものの構造と詩人の言語意識との格闘のなかに見出そうとする『言語隠喩論』応用篇。
目次
序論――『単独者鮎川信夫』から言語隠喩論の探究へ
I 言語隠喩論の新展開
意識を超えて詩を書くこと――日本詩人クラブ大阪例会講演
詩の真理性――言語隠喩論の新展開
権利請求と応答責任――言語隠喩論の進展のために
II 近現代詩史のなかの詩人たち
蒲原有明のインパクト
立原道造の詩のかたち
宮澤賢治、慟哭のレトリック
長谷川龍生という方法
大岡信、ことばのエロス
清水哲男、〈東京〉というあこがれと断念
III 亡命と抵抗
ツェラン、詩の命脈の尽きる場所
金時鐘、〈在日〉を超えて世界普遍性へ
八重洋一郎の詩に〈沖縄〉の現在を読む
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