医療現場のエンジニアであるCEは新人から2年目,3年目と年次が上がるにつれ,業務が多岐にわたり,専門性が身につき,臨床での役割が変わり,他職種とのコミュニケーションが増えるなど,知っておくべきことが次々に増えていきます.そして,3年目までにやっておくべきこと,これくらいできたら評価される,というポイントが存在します.
また,エンジニアを含めた医療従事者にとって「3年目」は成長のキーワードとなっています.自身の進化を振り返ったり,他者と比較して自分がどこまでクリアできているか確かめたり,ベテランになっても基礎をおさえるために学び返すときに,「3年目」をひとつの区切りとしています.
3年目までにクリアしておくことは,エンジニアが所属している医療施設や担当領域に紐づく基本的な技術,機器の取り扱いを前提とした疾患の知識,ときにはフィジカルアセスメントやイグザミネーション,緊急対応や各種検査の取り扱い,小児や高齢者への対応,病院の経営にもかかわる診療報酬の知識など,多岐にわたります.それらを1つひとつ確かめて自分の力にすることは,3年目だけでなく,後輩指導も任される5年目,10年目になっても重要となります.
そこで本書籍では,これからの臨床工学の未来を背負うエンジニアたちに向けて,いますべきこと,そしてどうあるべきかを考えるための土壌となるよう,基本のキから押さえておくべきスキル,そして組織での身のこなしや効率のいい学習方法まで,欲しい情報にアクセスできるようにふりかえり,使える「まとめ」を示します.
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