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古いフランクの土地から成長したフランス中世において,王権や貴族,聖職者や騎士層など権力を構成する勢力が,三つの機能を担っていく。その経緯を具体的な事例をもとに考察し,封建革命とは何かを明らかにする。三機能は単純な実態ではなく,想像を含めて流動的に展開する。
著者は想像力を生み出すことができる歴史学を追究した。出来上がった歴史ではなく,新しい歴史に接近するために膨大な史料を読み解きながら展開する叙述は,読む者に多くの刺激と新たな歴史への興味を掻き立てる。
11世紀にカペ王朝が成立し,封建制によるイデオロギー・システムが構築された。不平等と服従を旨に「慈しむ」ことと命令する者を「尊崇」することを義務とした。それら命令を司る者たちの間で階層化が進行したが,14世紀の君主制国家の成立により三機能性が制度化され,その歴史学的な観察も終わりを迎える。歴史は大きな裂け目を残し,労働者階級と農民は取り残されたままであった。
著者ジョルジュ・デュビィ(1919-96)はコレージュ・ド・フランス教授やフランス・アカデミー会員を歴任したフランスを代表する歴史家。農村社会経済史の研究から出発し,紀元千年紀問題に見られる世界が終わる不安や希望の広がりを考察する。さらに教会建築など芸術社会史研究の後,新たに家族史・女性史を開拓した。これら一連の研究は紀元1000年を規準にその前後のフランス社会の変貌を多角的な視点で一貫して分析した作品群を生み出した。
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