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「砂と器」「点と線」「黒革の手帖」――
今も読み継がれる社会派ミステリーの巨人が書いた時代小説が春陽文庫としては初登場。
天保の改革を壮大に描く時代長編!(全四巻)
市中の混乱、行き詰まる工事、高まる批判……
水野失脚へのカウントダウンが始まった──。
市中と経済に大混乱をもたらしている改革、その成功を確信していた水野越前守忠邦だったが、自らの政治生命を賭けた印旛沼開鑿(かいさく)工事の行き詰まりは誰の目にも明らかになってきた。改革のもう一つの柱・大坂十里四方上知令には紀州家が猛反発、そこにかねてからの大奥の不満と、かつて政権から追放された者たちが合流し、水面下で静かに始まった反水野の動きは、次第に隠しようのない大きなうねりになっていく。そして水野の右腕・鳥居耀蔵が動く──。もはや改革失敗と水野失脚への流れは、確定しつつあった。壮大な挑戦の物語は、いよいよ完結へ!
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