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様々な困難を乗り越えて、ついに迎えた祝言の日。
美世は朝から気が気ではなかった。
前日に緊急の呼び出しがあり仕事に向かった清霞が、婚礼のはじまる時刻が近づいても帰ってこないのだ。
花嫁衣装に身を包み、
「誰よりも私が、明日を心待ちにしている」
という清霞の言葉を信じて待つ美世。
けれどその裏では、五道と深い因縁のある強力な異形の影が動いていた。
少女があいされて幸せになるまでの物語は、婚礼を迎え、幸せな「家族」の物語へ――。
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