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路傍やお寺など、あちらこちらに祀られているお地蔵さん。日本人にもっとも親しみやすい菩薩だが、なぜ、そこに安置されているのか?いったい何ものなのか?インドから日本、古代から現代までの歴史、文学、民俗などの豊かな事例からわかりやすく考察して、お地蔵さんの奥深い世界を紐解き、日本人の信仰を明らかにする。
目次
序章
第一章中国の地蔵信仰
第一節 地蔵菩薩の誕生
第二節 中国への移入と発展
第三節 『地蔵菩薩応験記』
(一)天や西方浄土への引導/(二)冥途・地獄からの救済/(三)道教との関係/(四)現世利益/(五)生きている人間の姿で現れる/(六)その他
まとめ
第二章 日本への伝播と普及
第一節 日本への伝播
第二節 地蔵信仰の普及
(一)西方浄土への引導/(二)冥途・地獄からの救済/(三)現世利益/(四)生きた人間(小僧)の姿で現れる/(五)神道との関係
まとめ
第三章 中世の地蔵信仰―中世仏教との関連を中心に
第一節 浄土宗(浄土真宗・時宗を含む)
(一)浄土宗と地蔵との関わり/(二)法然の思想と地蔵/(三)親鸞の思想と地蔵/(四)その後の浄土宗と諸派の十王思想/(五)時宗/(六)小結
第二節 禅宗
(一)曹洞宗/(二)臨済宗
第三節 顕密仏教
(一)南都仏教/(二)天台宗/(三)真言宗/(四)小結
第四節 説話・来迎図・板碑 付 六地蔵参
(一)説話/(二)来迎図・板碑等、説話以外の史料/(三)六地蔵参/(四)小結
第五節 現世利益
第六節 地蔵の姿
まとめ
第四章 江戸時代の地蔵信仰
第一節 説話集の地蔵
第二節 路傍の地蔵像
(一)東京23区域/(二)京都/(三)石川県金沢市/(四)「道祖神との習合説」の誕生
第三節 現世利益
(一)江戸時代の傾向/(二)不公平な地蔵
第四節 悪さをする地蔵
第五節 救済の間接化
まとめ
第五章 明治時代から現代の地蔵信仰
はじめに
第一節 非業の死者の救済―東京都域の事例を中心に
第二節 水子地蔵の発生
第三節 巣鴨のとげぬき地蔵
第四節 京都の地蔵盆
第五節 生きている人間の姿で現れる
まとめと補足
参考文献
あとがき
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