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昨年、回転寿司チェーンの各社一斉値上げは大きなニュースになった。円安や原油高、ウクライナ戦争による物価上昇が毎日のようにニュースになるなか、私たちの食生活に欠かせない海産物の値上げも例外ではない。長年、豊富な種類の魚介類を安価に消費してきた我が国だが、今後はそうもいかない。
では今、水産物の物流現場では何が起きているのか。エビやカニ、サーモン、イカ、貝類、タコ、マグロなどなど、近海で獲れる魚以外のほとんどは輸入に頼っているのが現状だが、その物流をめぐる状況はとくにコロナ禍を境にガラっと変わっている。
また世界各地で日本が「買い負け」した結果、以前は安価に食べられていたものでも、庶民の手が届きにくくなっている魚介類も少なくない。
本書はは、新進気鋭の若手水産アナリスト・小平氏が日本で食される海産物の輸入や加工、流通や物流を解説。海外の最新状況や日本側の事情などを紹介し、我が国の食文化の一旦を担うサカナの未来を占っていく。
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