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「日本の文学」には約八十年のわれわれの文学が収められている。文学遺産の総括であると同時に、それに対する現代文学の反応の記録でもある。その対決がこの対談集において活々したなまの形で、現われている(大岡昇平「『対談日本の文学』に寄せて」)。全集『日本の文学』の月報対談を再編集。【全三巻】
目次より
泉鏡花の魅力(三島由紀夫/澁澤龍彦)
一葉・蘆花・独歩(大岡昇平/和田芳恵)
島崎藤村の詩と真実(亀井勝一郎/瀬沼茂樹)
「夜明け前」をめぐって(臼井吉見/野間宏)
文学と実生活――「仮装人物」その他(広津和郎/江藤淳)
正宗白鳥(伊藤整/大岩鉱/中島河太郎)
啄木・子規・虚子(ドナルド・キーン/山本健吉)
写生文学――節・三重吉・勘助(山本健吉/福田清人)
三人の詩人――白秋・光太郎・朔太郎(伊藤整/伊藤信吉)
永井荷風の人と作品(奥野信太郎/大岡昇平)
荷風散人を語る(武田泰淳/嶋中鵬二)
志賀直哉を語る(網野菊/阿川弘之)
谷崎文学について(ドナルド・キーン/三島由紀夫)
柳田学・折口学・茂吉短歌(大岡昇平/大江健三郎)
詩人・佐藤春夫(堀口大学/伊藤整)
菊池寛と広津和郎(里見弴/伊藤整)
私小説の三作家――浩二・善蔵・礒多(谷崎精二/山本健吉)
稲垣足穂の世界(三島由紀夫/澁澤龍彦)
瀧井孝作・梶井基次郎・中島敦(中村光夫/山本健吉)
横光利一を語る(河上徹太郎/永井龍男)
プロレタリア文学のころ(佐多稲子/小田切進)
林芙美子の思い出(壺井栄/平林たい子)
女流文学の道程(平林たい子/大原富枝)
女流作家について――円地文子・幸田文(塩田良平/平野謙)
尾崎士郎と火野葦平(吉田健一/高橋義孝)
「対談日本の文学」に寄せて 大岡昇平
文庫版解説関川夏央
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