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ヘーゲル哲学の集大成!
『エンチクロペディ』第二部
理性の貫徹する自然界はどのような構造にあるか。〈力学〉〈物理学〉〈有機体学〉の三つの区分で世界総体を概念的に把捉する。無機的自然から生命の登場、自然の死と精神の成立までの過程を体系的に描くヘーゲル哲学の基盤。『論理学』から『精神哲学』へ至る「哲学体系」の要諦。
一九世紀初頭にヘーゲルのとらえた自然は、科学技術の破壊力にも動じることのない、もっと大きな存在だった。いつまでも調和と均衡を保ってまわりにあると信じられる存在だった。/自然破壊が問題となるとき、自然はもはやすべてを包みこむゆるぎない存在ではない。しかし、それがどういう存在なのか、その全体像がわたしたちには明確に見えてはいない。ヘーゲルの『自然哲学』を読むことは、未見の全体像の構築に向かって歩みを進める営みでもあろう。訳者「新装版あとがき」より
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