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◆第一句集
涅槃寺花供曽あられ賜りぬ
なんといってもこの句集の根幹を成しているのはやはり生まれ育った京都の行事や景観、風土を詠んだ句にある。
産土の地への愛は拭い去り様がないのだ。
序・村上喜代子
◆自選十句
麦秋を湖北の仏巡り来て
涅槃寺花供曽あられ賜りぬ
暗闇を振り動かして神楽鈴
涼風や黒目がちなる療養馬
日照雨きらきらほうせんくわ弾けたり
雁渡し堅田の松の器量よし
朝夕の挨拶お水取りのこと
寒き日や主審の示すノーゴール
獅子舞に噛ます傘寿の頭かな
無花果やいつもどこかで戦して
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