有機農業と慣行農業

有機農業と慣行農業

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出版社
農山漁村文化協会
著者名
松中照夫
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2023年6月
判型
A5
ISBN
9784540211041

有機農業と慣行農業による「土の良しあし」「農産物の品質(栄養・安全性)」「環境への影響」など、
消費者が抱くステレオタイプの「思い込み」や垣根をつくって分断する風潮に対し、科学的な根拠をもって、その間違いを一つずつ丁寧に解き明かす。
堆肥も化学肥料も農薬も、その利用目的は作物をよりよく生育させ、高品質で収穫量を増やすことにある。
問題は使用方法。有機農業でも堆肥を必要以上に与えれば、作物の品質や土、地下水、大気などに悪影響を及ぼす。
健全な作物や土をつくるうえで、有機も慣行もどちらも大切な農業である。

【目次】
1章 そのお話は思い込み?
 堆肥をまかなきゃ土はできない?
 食への多様なこだわり
 健康な土、健康な食べもの、健康な体
 食べものへの思い込みはどこから来る?

2章 作物の養分とその吸収・利用―有機農業と慣行農業、何かちがうのか
 作物も養分なしでは生きていけない
 植物の養分とは何かを探し求めた歴史
 土の生き物が有機物を植物の養分に変える
 植物の養分は何か?――必須養分の探求
 養分が植物の根から吸収される形態
 養分イオンを土が保持するしくみ
 植物が根から水や養分を吸収するしくみ
 養分吸収の例外的なしくみ
 植物による窒素利用のしくみ―植物に必須アミノ酸はない
 有機物か無機物か、養分の形態を対立的に考える必要はない

3章 食べものが生産される場としての土
 原始地球に土はなかった
 人が土を管理し、農地を守る
 土の肥沃度はどう維持されてきたのか―田んぼと畑の比較
 土は誰のものでもない社会の共有財産である
 
 [コラム]農作物に込められた労力と手間―コメを例に

4章 農業を有機農業と慣行農業に分断しない
 有機農業とはどんな農業か
 有機農業は慣行農業より優れているか―研究のメタ分析による評価
 有機農産物の品質が慣行農産物とちがう特徴を持つのははぜか
 有機農業が生物の多様性を豊かに保全するということの意味
 有機農産物の付加価値を社会事業に発展させたNPOの事例から学ぶ

5章 有機農業と慣行農業―それぞれの養分源の弱点
 有機農業の養分源・堆肥の弱点
 慣行農業の養分源・化学肥料の弱点
 原料を輸入に頼るわが国の化学肥料生産の弱点
 堆肥や化学肥料の弱点を補強する基本―養分循環型農業

6章 誰もが安心して食べていくために
 有機農業へのこだわりと農業の多様性
 フェアトレードの精神―有機農業を支援するために
 国民の誰もが安心して食べられる社会をつくるのは国の役割
 慣行農産物の適正価格―「安ければよい」のか
 食品ロスと食生活―食べものへの倫理観

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