らい予防法違憲国家賠償請求訴訟の勝訴から22年
ハンセン病隔離の弊害は、入所者の人権を侵害したばかりでなく医療の場においても顕著だった。医療現場もまた世間から隔絶されガラパゴス化し、療養所の一部の医師はアップデートを怠り、療養所の閉鎖社会の中で多発した医療過誤は封印されてきた。本書は、ただ一人声を上げた勇気ある記録であるとともに、ハンセン病療養所医療の実態を明らかにし後世に警鐘を鳴らす唯一の書である。
訴状、判決全文、原告・被告の陳述書、尋問調書、それぞれの側の意見書など主要な資料をすべて収録。裁判記録が裁判所において廃棄されているため、本訴訟を記録するのは本書のみとなった。
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