子ども学 第11号(2023)

子ども学

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出版社
萌文書林
著者名
白梅学園大学・白梅学園短期大学子ども学研究所「子ども学」編集委員会
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2023年5月
判型
B5
ISBN
9784893474018

本誌,第11号発刊の2023年春,大きなニュースといえば,「こども基本法」の施行と「こども家庭庁」の発足でしょう。日本が子どもの権利条約に批准してから約30年,その国内法・プログラム法として位置づけられる「こども基本法」と,政策の所管省庁である「こども家庭庁」を,とくに子どもの貧困対策を中心に,巻頭特集として末冨芳先生からわかりやすく論じていただきました。

もう一つの巻頭特集として,無藤隆先生から現在進められている幼児教育と小学校教育の接続の試みである「架け橋プログラム」について,これまでの課題と,改革のあり方を明快に論じていただきました。すなわち,幼児教育のあり方の見直しと深化,そして小学校の,とくに低学年教育をとらえる枠組みの変革について論じておられます。

さらに,特集1~3では,現在のホット・トピックスからです。【トラウマインフォームドケア】【外国籍の子どもたち】【ヤングケアラー】,いずれも各分野をリードする先生方にご執筆いただきました。

共通課題として,これらのグループは,しばしば社会的孤立や偏見,差別に直面しているだけでなく,不安やストレス,身体的または心理的な負担,さらには教育や雇用の機会にアクセスする障害など,さまざまな困難に直面しています。また,課題が未解決のままである場合,彼らの将来の成長や発展に影響を与える可能性があります。その実情をわかりやすくご執筆くださっており,私たちの思い込みや理解不足を修正する,よい機会を与えてくださっています。

多分野が連携する「子ども学」。子どもを取り巻くさまざまな問題が眼前にはありますが,そこに通底する「困りごと」は何かを考えながら,見つけだしていただければと思います。それこそが今の私たちの出発点になるはずです。
(子ども学研究所長 白梅学園大学子ども学部教授 松田 佳尚「まえがき」より)

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