脳神経外科ーNEUROLOGICAL SURGERYー Vol.51 No.3(3 2023)

特集:Theモニタリング 基本から応用まで 特別付録Web動画

脳神経外科ーNEUROLOGICAL SURGERYー

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出版社
医学書院
著者名
中田光俊
価格
6,380円(本体5,800円+税)
発行年月
2023年5月
判型
A4
ISBN
9784260044943

近年、脳神経外科手術中のモニタリング技術が普及しました。モニタリング波形の変化を察知し、即座に対応することで恒久的神経障害を未然に防ぐことができます。また、術中に行っている操作が予期せぬ機能障害を来していないだろうかといった術者の不安を解消し、安全に手術を遂行していることがリアルタイムで確認できることから、術者の精神的安寧が得られます。もはや、術中の神経モニタリングは脳神経外科手術において機能温存に必須の技術となりました。しかし、いまだにモニタリングは不完全な側面があることは否めません。偽陽性や偽陰性に悩まされることも多々ありますし、検査者が術者にアラートを発する基準についても曖昧です。モニタリング担当者は施設によってさまざまで、臨床検査技師、看護師あるいは若手脳神経外科医が担当することもあるかと思います。多職種が関わる技術であることから、単純に設置し簡便に異常波形を判断できる共通認識が必要だと考えます。本特集では、こういったモニタリングの不安定性を克服するために、モニタリングのtipsとpitfallについて言及し、実践に役立つ内容にすることに主眼を置きました。第1章では、モニタリングの理解に必要な基礎知識をまとめました。見ている波形がどのような電気生理学的な仕組みで現れるのか、また種々のモニタリングにおいて異常波形はどのようなメカニズムで生じるのかを解説しました。第2章では、種々ある基本的なモニタリングに関する原理や設定、安定した波形を得るコツや波形の解釈を説明しました。第3章では、モニタリング対象別と題し、小児症例、眼球運動、第四脳室底のモニタリングに関する知識を解説し、どのような方法が最も感度よく正確なモニタリングができるのか、適応と限界をまとめました。第4章では上記をふまえ、術式別にモニタリングの目的と手術中のどの局面で必要になるのか、最新の方法や異常波形の解釈、対応について解説しました。これらの内容の理解を深めるために、実践に使える動画も適宜掲載しています。安全な脳神経外科手術と患者さんの機能温存に、本書をお役立ていただければ幸いです。(Editorialより)

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