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令和の家族小説はここからはじまる
セレブ一家に生まれた秋は、同性パートナーの哲大と静かな日々を送っていた。しかし、急逝した実父に2歳の異母弟、蓮がいたことが判明した。蓮の後見人となって哲大とともに「家族」をはじめることを決意。三人は名門私立小学校への受験を試みる。それは世間の偏見とのたたかいでもあった――。
血縁も地縁も希薄になりつつある現代――。
家族とは何か? つながりとは何なのか?
「母からは、俺たち三人は“家族ごっこ”だって言われた。だから、養子縁組もしたんだけどね。でも家族ってなんだろ、って思うよ」
――秋たちの切なる問いは、私たちの当たり前を優しく揺り動かす。
短歌、純文学ほか、フィールドを越境し続ける小佐野彈による初のエンタメ長編小説!
当事者だけが知る”最高お受験”のカラクリ。それに挑むゲイ・カップルが清々しくけなげだ――林真理子さん
愛することや認めることだけではなく、離れることや嫌うことも家族の形なのだと気付き、名実ともに彼らが「家族」となっていく様子を、ぜひ見届けてほしい――スケザネさん
【編集担当からのおすすめ情報】
本作品の執筆は、コロナ禍が始まる前の2019年から始まりました。その後、完成まで4年近い歳月を要することになりますが、それは著者にとっては常ならぬこと。〈時間がかかった最大の原因は、著者である僕の迷いと葛藤だ〉(「小説丸」エッセイ)
どこまで赤裸々に書くべきか。
誰かを傷つけてしまうのではないか。
自らの小学校受験や家族の来歴に題材をとる本作の創作は、迷いや恐れと正面から向き合うものでした。結果、筆がはしり過ぎていないかを気にとめ、時に事実から片足を離し、「物語る」ことも意識したそうです。
こうした姿勢が、純文学作品では定評のあった小佐野氏の新たな才能を開花させたと思います。6作目の小説にして、新境地を印象づけるエンタメ大作となりました。ぜひとも、ご高覧ください。
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