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夏の初め、6年生の佳斗は、おばあちゃんの住んでいた家に引越してきた。
おばあちゃんは冬に亡くなって、もういない。
でも、おばあちゃんのネコのテンちゃんがなついてくれたので、
佳斗はうれしかった。
ところが、テンちゃんは急に、家に帰ってこなくなった。
佳斗は、はり紙やチラシを作って、
「ネコさがし」を始める。
「ネコさがし」の途中で出会った、
同い年のちょっと変わった少年、蘭が、
「手伝ってやる」と言ってくれた。
蘭は、よくおばあちゃんを車椅子で散歩させているから、
町にいるネコにくわしいのだという。
二人でネコをさがすうちに、佳斗はこの町について、
自分と蘭の家族について、
さまざまな発見をして…?
喪失から立ち直り、
自分の世界を広げていく十二歳の少年を
みずみずしく描いた、心に残る物語。
『ハルと歩いた』の西田俊也が贈る、
感動の1冊。
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