新たな進展をもたらす、最新の「笑話」研究。
中国白話文学と日本近世文学の比較研究を専門とする川上陽介が代表となってはじめた共同研究の成果。佐伯孝弘〈浮世草子〉、荒尾禎秀〈日本語学・書誌学〉、島田大助〈噺本〉、台湾の王國良(中国俗文学・敦煌学・中国文献学・中国古典小説・東アジア漢文学)、韓国の崔溶澈(中国小説)らにより、「東アジアにおける笑話」の諸相を、さまざまな角度から検討し直す。
佐伯孝弘は、浮世草子『籠耳』の「笑話性」を分析。荒尾禎秀は、『訳解笑林広記』の文字の特徴を日本語学の立場から検証。島田大助は、噺本研究の立場から日本の笑話集の「絵」を考える。川上陽介は、『訳解笑林広記』の全注釈。語学的に正確に読み解くだけでなく、「笑いのツボ」を正しく読み取ろうとする。王國良は、中国・朝鮮・日本の漢文笑話を概観し、「笑話」の話型を分類する。崔溶澈は、前人未到、禁断の朝鮮時代の「性笑話」を初めて分析する。翻訳は、閻小妹(読本、中国古典小説)、申英蘭(日本近代文学・日中比較文学〈近現代〉・日中韓比較文化)、全怡〓(日本近世文学)。
「笑い」は、人間の本性を如実に表すものである。そして、「笑い」ほど人生を豊かにしてくれるものはない。
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