ハンナ・アーレント、あるいは政治的思考の場所

ハンナ・アーレント、あるいは政治的思考の場所

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出版社
みすず書房
著者名
矢野久美子
価格
3,300円(本体3,000円+税)
発行年月
2023年5月
判型
四六判
ISBN
9784622096252

「わたしがつねに念頭においている目的意識とは、アーレントの言葉のありか、〈政治的思考〉の現場を、いかに精密に、しかも息づかいを見失うことなく跡づけることができるのかという一点である」

『全体主義の起原』や『人間の条件』をはじめ、20世紀を代表する政治哲学者ハンナ・アーレントへの注目は、ますます高まってきている。しかし、彼女独特の鍵概念である《現われ》や《あいだ》は、伝統の崩壊という認識からはじめられた彼女の政治的思考と、どのように結びつくのか。また亡命ユダヤ人であるアーレントは、なぜ論争を生んだ『イェルサレムのアイヒマン』を書いたのだろうか。
本書は、ヤング=ブルーエルのアーレント伝や膨大なエッセイ・書簡に分け入りながら、「アーレントとは何者か」を真摯に問いかけていった成果である。亡命知識人アーレント/政治と《あいだ》/アイヒマン論争と《始まり》/「木の葉」の〈身ぶり〉の4章。小著ながらみごとな作品が、ここに誕生した。

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