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社会はカルトやマインド・コントロールの問題にどのように対処すべきであろうか。90年代以降のマスメディアの言説や裁判記録などの分析を通じて、これらの問題を考えるための基礎的理論を提示する。
「ドグマの正当性を疑わず、手段を選ばずにそれを他者に強要し、受け入れないものには存在の価値を認めない独善性こそ、公共性の対極にある。
そのような生のあり方をも信教の自由の名の下に認めよと主張することは可能だろうか。自らの決断としてそのように生きることを選択した人達がいるとしたら、それは私たちにとって私たちの生を揺さぶる衝撃的な事実となる。マインド・コントロール概念が提起した問題はここにある。」(本文より)
【本書の目次】
再版(文庫収録)によせて
はじめに
第I部 カルト論の構図
第一章 カルト論の射程
第二章 カルト問題におけるフレーミングとナラティブ
第三章 カルトと宗教のあいだ
第II部 マインドコントロール論争と公共性
第四章 マスメディアによるカルト、マインドコントロール概念の構築
第五章 「宗教被害」と人権・自己決定
第六章 強制的説得と不法行為責任
第七章 カルト問題と公共性
引用文献
あとがき
初出一覧
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